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高所作業車を運転するには、自動車運転免許ではダメなの?資格の種類や取得方法

投稿日:2024年11月13日

高所作業車の運転には資格が必要です。しかし、扱う車体の種類や性能によって必要な資格は異なるため注意しましょう。

本記事では、高所作業車の運転に必要な資格の種類、資格の取得方法を解説します。これから高所作業車の資格を取得する予定の方、取得したいと考えている方はぜひ参考にしてください。

■そもそも高所作業車とは

まずは、高所作業車の基本的な知識を押さえておきましょう。

・高所作業車とは?

高所作業車とは、作業用バスケット(作業床)が2m以上の高さに上昇出来る能力を持ち、作業装置、走行装置等により構成され、不特定の場所に動力を用いて自走できる機械のことをいいます。建設現場での高所作業用の足場、造園作業で樹木の剪定作業の高所作業用の足場、電気・通信ケーブル及びその支持物の建設やメンテナンスの際の高所作業用の足場など使われる事が多くなっています。

・高所作業車の代表的な種類

高所作業車にはさまざまな種類があります。場所や作業にあわせて使用いたします。代表的なものを紹介いたします。

<原動機>

・エンジン式
主にディーゼルエンジンを採用し、走行用動力やブーム動作用の油圧を作り出しています。 出力が大きい為、大型機械に搭載される事が多くなっていますが、排ガスや騒音を伴いますので、屋内での作業では注意が必要です。

・バッテリー式
エンジンの騒音や排気ガスを考慮することが必要な屋内で使用することが多い高所作業車には、蓄電器を電源とした電動モータを用いることが多いです。

<走行>

・トラック式
トラックに取り付けられたタイプで、一般道路を走行できるため、機動性に富み作業現場へ移動が容易です。

・自走式
トラックに取り付けられていないタイプを自走式といい、公道は走行できません。自走式の中には、ホイール式とクローラ式があります。
 ●ホイール式
  一般に4本のタイヤのうち、前または後2本が駆動輪であることが多いです。タイヤはノーパンクタイヤが主に使用されてお
  り、油圧モータに減速機を介してタイヤを駆動しています。

 ●クローラ式
  油圧モータに減速機を介してクローラを駆動しています。小型のものには、ゴムクローラを採用して屋内工事用等として使用
  されているものもあります。

<作業装置>

・伸縮ブーム型
 作業床を取り付けてあるブームが伸縮し、作業位置へ直線的に接近することができます。

・屈折ブーム型
 ブームの中間を屈折させることができます。

・混合ブーム型
 ブームに伸縮と屈折の両方の機能を持たせたものです。

・垂直昇降型
 作業床を垂直に上下させることができる構造で、シザースタイプ、マストタイプ、シグマタイプ、エックスタイプがあります。
 ●シザースタイプ
  数個のリフトアームと2本のリフト用油圧シリンダからなり、この2本のシリンダが同時に伸縮し、作業床が昇降します。

 ●マストタイプ
  2~3段のマストとチェーン及びリフト用油圧シリンダからなり、第1マストと第2マストに連結されていて、第3マストはチェ
  ーンによって第2マストと同時に昇降します。

 ●シグマタイプ
  屈折装置は2本以上のアームと屈折用油圧シリンダからなり、アームはジグザクにたたまれており、アームを押し広げたとき、
  ギリシャ文字 Σ (シグマ)に形が似ていることから呼ばれています。

 ●エックスタイプ
  リフトアームがアルファベットのX字の形状をしているためこうよばれています。太いリフトアーム4本で構成されており、作
  業床の揺れが小さいです。

・無資格で運転するとどうなる?

無資格で高所作業車を運転した場合は、罰金などの罰則を科せられる可能性があります。運転手だけでなく、管理者や会社も罰則の対象です。正しい知識を得ずに高所作業車を転倒した場合や作業床から転落した場合は、重大な労働災害にもつながりかねません。現場の安全を守るためにも、高所作業車を運転する場合は、必ず所定の資格を取得するようにしましょう。

■高所作業車の運転に必要な資格と取得方法

高所作業車の資格には、「高所作業車運転特別教育」と「高所作業車運転技能講習」の2つがあります。いずれも18歳以上で取得できますが、運転する高所作業車の性能によって必要な資格が異なるため、注意しましょう。

ここからは2つある資格の違いと取得方法を解説します。

・高所作業車運転特別教育

作業床の高さが10m未満の性能の機械を運転する場合は、「高所作業車運転特別教育」を受講する必要があります。高所作業車を安全に運転するために必要な資格であり、教育が義務付けられているため、必ず受講するようにしましょう。

高所作業車運転特別教育は、弊社での受講が可能です。費用は15,000円で、学科と実技で計9時間の講習を受ける必要があります。受講期間は1日で、講習を修了すると修了証が発行されます。

<学科の内容>

高所作業車運転特別教育の学科講習では、次のような内容を学習します。

<実技の内容>

実技講習の内容は次の通りです。

・高所作業車運転技能講習

高所作業車運転技能講習は、作業床の高さが10m以上の性能の機械を運転する際に必要となる資格です。特別教育と同じく、各都道府県の登録教習機関で受講できます。

高所作業車運転特別教育と異なる点は、学科・実技ともに講習の最後に行われる試験に合格する必要があることです。講習時間も学科が11時間(学科免除者は約6時間)、実技が6時間と長く、多くの場合2~3日間にわけて履修していきます。

※弊社では、学科免除者のみ受け付けており、さらに所持免許、資格によって講習時間は異なる。学科の講習時間は所持免許、資格によって、8時間または6時間。

費用は取得資格によって36,000円または、33,500円です。

<学科の内容>

高所作業車運転技能講習では、次のような内容を学習します。

<実技の内容>

<試験の内容>

高所作業車運転技能講習では、学科・実技の両方で講習後に試験が行われます。学科・実技の試験ともに合格しなければ、修了証が発行されません。

学科試験では、4つの科目から出題され、一定の正答率を満たしており、かつ100点満点中60点以上で合格になります。点数の内訳と合格基準となる正答率は次の通りです。

項目配点合格正答率
作業に関する装置の構造及び取扱いの方法に関する知識40点40%
原動機に関する知識 ※弊社では免除20点40%
運転に必要な一般的な事項に関する知識20点40%
関係法令20点40%

一方、実技試験は減点方式で採点が行われます。「作業のための装置や操作」が採点のポイントになり、試験終了時に持ち点100点のうち60点以上が残っていれば合格です。

・所持免許、資格によって講習は免除される

高所作業車運転技能講習では、所持免許や資格の有無によって、一部講習が免除されます。弊社で免除の対象となる免許および資格、講習時間は次の通りです。

所持免許および資格講習時間(講習日数)
・移動式クレーン運転士免許所持者
・小型移動式クレーン運転技能講習を修了者
12時間(2日間)
・普通、準中型、中型、大型自動車または大型特殊自動車の運転免許所持者
・フォークリフト運転技能講習を修了者・ショベルローダー等運転技能講習を修了者
・車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)運転技能講習を修了者
・車両系建設機械(基礎工事用)運転技能講習を修了者
・車両系建設機械(解体用)運転技能講習を修了者
・不整地運搬車運転技能講習を修了者・建設機械施工技術検定(1~6種)に合格
14時間(2日間)

・取得にかかる費用について

高所作業車運転技能講習の費用は、所持免許や資格、講習時間によって以下のように変動します。

講習時間受講費用
12時間33,500円
14時間36,000円

弊社は、上記の受講費にテキスト代や証明写真の発行代金も含まれています。教習機関によっては、受講料にテキスト代や証明写真代が含まれてい場合もあるため、事前に問い合わせておくとよいでしょう。

・資格の更新は必要?

高所作業車の資格は免許ではないため、更新の必要がありません。氏名に変更があった場合は書き換え手続きが必要ですが、住所変更は不要です。

■高所作業車の資格を取得する際のポイント

高所作業車の資格を取得する際は、以下のポイントにも注意しておきましょう。

・助成金が利用できることがある

建設業に携わる中小企業事業主が従業員に当該講習を受講させた場合に、人材開発助成金を受けられる可能性があります。

人材開発助成金(建設労働者技能実習コース)とは、雇用する建設労働者に有給で技能の向上のための実習を受講させた建設事業主または建設事業主団体に助成するものです。

詳細は助成金についてを確認しましょう。

・公道を走る際は自動車運転免許が必要

高所作業車で公道を走る場合は、運転特別教育や運転技能講習とは別に、自動車免許が必要です。取得すべき自動車免許は、高所作業車の車両総重量や最大積載量によって、以下のように異なります。

区分普通免許準中型免許中型免許大型免許
自動車の種類普通自動車免許準中型自動車中型自動車大型自動車
車両総重量3.5t未満3.5t以上 7.5t未満7.5t以上 11t未満11t以上
最大積載量2t未満2t以上 4.5t未満4.5t以上 6.5t未満6.5t以上

・学科、実技試験で不合格した場合

技能講習の学科、実技試験が不合格となった場合は、補助試験料金を支払うことで再受験が可能です。補助試験料金は、学校試験で3,000円、実技試験で5,000円程度が相場ですが、教習機関によっても異なるため、事前に確認してみましょう。

■まとめ・東京技能講習協会のカリキュラム

高所作業車は建設現場や橋梁、マスメディアなど、あらゆる職種で重宝されることから、資格を取得しておくと就職や転職で有利になるでしょう。ただし、扱う高所作業車の種類によって必要な資格が異なるため注意が必要です。

東京技能講習協会では、高所作業車運転特別教育をはじめとする高所作業車の運転に必要な資格の講習を行なっています。

高所作業車運転特別教育:9時間。受講料は15,000円です。

高所作業車運転技能講習Aコース:14時間。受講料は36,000円です。普通、準中型、中型、大型自動車または大型特殊自動車の運転免許やフォークリフト運転技能講習修了などの資格をお持ちの方が対象となります。

高所作業車運転技能講習Bコース:12時間。受講料は33,500円です。移動式クレーン運転士免許または、小型移動式クレーン運転技能講習修了の方が受講できます。

高所作業車の資格を取得して活躍の場を広げたいと考えている方は、ぜひ受講を検討してみてください。

弊社の高所作業車運転特別教育のご案内はこちら

高所作業車運転技能講習のご案内はこちら

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