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玉掛け技能の資格はどうやって取得する?資格の種類や取得方法

玉掛けの資格とは

投稿日:2024年5月23日

玉掛けは、工事現場や建設現場に欠かせない作業の一つです。作業を行うためには資格が必要ですが、扱うクレーンの種類によって取るべき資格が異なるため、取得する場合は注意しましょう。

本記事では玉掛けの資格を取得する方法や資格の種類を解説します。現在、玉掛けの資格取得を検討している方はぜひ参考にしてください。

■玉掛けの資格とは

まずは玉掛けの作業内容について確認し、理解を深めておきましょう。

・玉掛けとは?

玉掛けとは、クレーンを使って荷物を運搬する際に行う荷掛けや荷外しの作業を指します。工事現場や建設現場で、ワイヤーの先に重い荷物が吊り下げられている光景を例にするとわかりやすいでしょう。

・玉掛け作業の内容

玉掛けは、吊り具や吊り荷を準備してから片付けるまでが一連の作業です。具体的には、ワイヤーロープやチェーンなどの吊り具の取り付け・取り外し、荷物の固定、クレーン操縦士の誘導を行います。また荷を持ち上げる際に、荷物のバランスや安全を確認したり、クレーン操縦士に合図を送ったりすることも作業の一環です。

・クレーンオペレーターとの違い

荷物の着脱や吊り下げの合図などを行う玉掛け作業に対し、クレーンオペレーターはクレーンを操縦する人のことをいいます。玉掛けは、どちらか一方が欠けても作業できません。クレーンオペレーターと玉掛け作業者の連携があって、はじめて成り立つ作業であることを押さえておきましょう。

・玉掛けの資格が重要な理由

建築資材などの重量物を扱う玉掛け作業では、荷物が落下しないよう吊り具や掛け方の的確な判断が求められるため、専門的な知識と技術がなければ務まりません。荷物の固定や安全確認が不十分だと、命にかかわる重大な事故につながる可能性があり、実際に玉掛け作業のミスによる死亡事故も発生しています。現場の安全を守るためにも、受けるべき講習をしっかりと受講し、玉掛けの資格を取得することが大切です。

・キャリアアップを目指すなら取得しておくほうがいい?

玉掛け作業者は、クレーンを扱う現場になくてはならない存在であるため、資格を取得しておくと就職や転職で有利に働きます。また、専門職であることから、勤続年数が長いほど年収も高くなる傾向にあり、性別による収入差があまりないことも特徴です。資格を取得して仕事の幅が広がれば、現場で頼りになる存在として重宝され、キャリアアップや評価アップも見込めるでしょう。

■玉掛けの資格の種類と取得方法

玉掛け作業には的確な判断と安全面への配慮が求められることから、安全衛生法第61条・76条で資格の取得が義務付けられています。玉掛けの資格は、玉掛け特別教育と玉掛け技能講習の2つです。いずれも玉掛けの知識・技術を習得するための資格ですが、講習の内容や受講条件が異なるため、しっかりと確認しましょう。

・玉掛け特別教育

吊り上げ荷重が1t未満のクレーンで玉掛け作業を行う場合は、玉掛け特別教育を受講しなければなりません。18歳から受講資格が与えられ、学科と実技合わせて9時間以上の講習を2日間にわたって受ける必要があります。受講には約11,330円~18,000円(テキスト代・税込)がかかり、講習を修了すると修了証が交付されます※1。修了証に有効期限はないため、更新する必要がありません。

※1 当協会の玉掛け特別教育の料金は17000円

<受講方法>

玉掛け特別教育を含む各特別教育は、事業者が十分な知識、経験を有する者が講師を選定し行うものとされています。しかし、事業者による特別教育の実施が難しい場合は、外部の講習機関に依頼し、受講することが可能です。その場合の受講方法は、次の2通りです。

各都道府県の登録教習機関で受講する場合は、教習機関の日程を確認して申し込む必要があります。講習費用や講習場所も踏まえて、通いやすい機関を選ぶとよいでしょう。

出張講習は別会場へ足を運ぶ必要がなく、自由に日程を決められるメリットがありますが、実施するには自社で実技実施責任者を選任することが条件です。実技実施責任者は、玉掛け作業の経験者でなければなりません。受講人数によって講習費用が変わるため、自社で講習を行う場合は、受講対象者や希望者を把握したうえで検討することをおすすめします。

<学科の内容>

玉掛け特別教育の学科講習では、次のような内容を学習します。

<実技の内容>

実技講習の内容は次の通りです。

・玉掛け技能講習

玉掛け技能講習は、吊り上げ荷重1t以上のクレーンで玉掛け作業を行う場合に必須となる資格です。各都道府県の登録教習機関で講習が実施される国家資格であり、修了することで1t未満のクレーンも含めた、より荷重が大きいクレーンの玉掛け作業が行えるようになります。

ただし、学科と実技で計19時間以上の講習を3日間にわたって受ける必要があります。学科と実技の両方に修了試験があり、合格しなければ資格を取得できません。受講対象者は、玉掛け特別教育と同じ18歳以上です。

<所有資格によって免除される科目>

玉掛け技能講習には、クレーン関連の所有資格によって受講を免除される科目があります。受講が免除される資格と科目は次の通りです。

所有資格免除される科目
・移動式クレーン運転士免許 ・クレーン・デリック運転士免許(旧クレーン運転士免許/旧デリック運転士免許) ・揚貨(ようか)装置運転士免許 ・小型移動式クレーン運転技能講習 ・床上操作式クレーン運転技能講習クレーン等の力学に関する知識(3時間) クレーン等の運転のための合図(1時間)

<講習料金>

玉掛け技能講習の講習料金は、教習機関や講習形式、所有資格によって異なり、20,000~40,000円と幅があります。場合によっては人材開発支援助成金(建設助成金)を受け取れる可能性もあるため、事前に勤め先の会社に確認してみるとよいでしょう。

なお、当協会では免除無の場合23500円、免除者は21500円で受講が可能です。

<学科の内容>

玉掛け技能講習の学科講習は、玉掛け特別教育とほとんど同じですが、受講時間が異なります。

<実技の内容>

実技の内容、講習時間は次の通りです。

<試験内容>

玉掛け技能講習を修了するには、学科・実技それぞれの講習後に実施される試験に合格する必要があります。不合格となった場合は、再受講料を納めることで再受験ができます。

学科試験はマークシート形式で、学科講習で学習した内容が出題されます。講習内容をしっかりと復習し、玉掛けに必要な知識を理解しておきましょう。

実技試験は、玉掛け・合図・質量目測・用具選定の4つに試験項目が分かれており、グループで行われます。実技講習と同日に行われることがほとんどです。特に、クレーンオペレーターへの合図や指示出しでは、事故を起こさないよう、適切な判断が求められます。合図や指示のタイミングを誤った場合は、大きな減点となるため注意しましょう。

・難易度と合格率

玉掛け技能講習は国家資格であるため、難易度が高く思われがちですが、合格率は90%以上です。国家資格の中では比較的取りやすく、きちんと講習を受けて冷静に判断すれば合格できる可能性が高いでしょう。玉掛け特別教育には試験がなく、すべての項目で決められた時間の講習を受ければ修了証がもらえます。

しかし、いずれの講習においても講師の話をしっかりと聞き、内容を理解することが大切です。受講は現場の安全を守るために重要なことであるため、真面目な態度で臨みましょう。

■玉掛けの資格を取得する際のポイント

玉掛けの資格を取得する際のポイント

玉掛けの資格を取得する際は、以下のポイントにも注意しましょう。

・併せて取得しておきたい資格

玉掛け作業は、クレーンオペレーターと連携して行うため、実際の現場ではクレーン運転士の資格も求められるケースがほとんどです。同じく、クレーンを操作する人にも玉掛けの資格が必要になります。小規模の工場や建設現場では、クレーンの操作と玉掛け作業を1人で行う必要性も出てくるでしょう。より広範囲の作業が必要になる可能性も考え、玉掛けとクレーン運転士の資格は両方取得しておくことが望ましいといえます。

・勉強方法について

玉掛けの資格を取得する際、事前の勉強は不要です。講習の内容を真面目に聞き、重要なポイントを理解しておけば問題ありません。実技講習も積極的に参加し、しっかりと対策を行えば、実務経験がなくても受かる可能性は十分にあります。実技が不安な場合は、現場で行われている玉掛け作業を観察してみるとよいでしょう。

■まとめ・東京技能講習協会のカリキュラム

玉掛けの資格は、作業を行うクレーンの吊り上げ荷重が1t未満か、1t以上かによって取るべき資格が異なります。玉掛けの資格を取得しておけば、活躍の場が広がり、現場作業員としてのキャリアアップが期待できます。現在玉掛けの資格取得を考えている方は、この機会に受講してみてはいかがでしょうか。

東京技能講習協会では、玉掛け特別教育、玉掛け技能講習を行なっています。

玉掛け特別教育:9時間。受講料は17000円。

玉掛け技能講習Aコース:19時間。受講資格特になしで、受講料は23500円。

玉掛け技能講習Bコース:15時間。移動式クレーン運転士免許・クレーン・デリック運転士免許(旧クレーン運転士免許、旧デリック運転士免許含む)・揚荷装置運転士免許・床上操作式クレーン運転技能講習修了者・小型移動式クレーン運転技能講習修了者に限り、21500円。

玉掛けの資格を取得する教習協会を探している場合は、ぜひ受講を検討してみてください。

当協会の玉掛け特別教育のご案内はこちら

玉掛け技能講習のご案内はこちら

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